願い事ひとつだけ
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「・・・誰かぁ、助けてくださーい・・・」 下校途中、小さな声が聞こえて、新一は思わず立ち止まった。 耳を澄ましてみると、それは、ごみ捨て場に置いてあった空き缶の中から聞こえてくるようだ。なぜか、空き缶のフタのところにはガムテープが貼ってある。 新一は、窮地に追い込まれたようなその声を放っておくのもどうかと思い、ガムテープを剥がしてみた。 と、空き缶の中から、ぴょんと何かが飛び出した。 服部・・・!? 新一は直感的にそう思った。出てきたのは、服部平次にとてもよく似た小人だったのだ。 しかし小人は、空き缶の上に立つと言った。 「助けてくださってありがとうございました。あなたは命の恩人です」 服部が標準語しゃべってる!!!??? 新一は、くらくらする頭を必死で押さえた。小人はなおもしゃべり続ける。 「実は、いたずらっ子の小学生たちにここに閉じ込められて困っていたのです。誰かがきっと助けてくださると信じていました」 新一はだんだん歯がゆくなってきた。あの、標準語話せって言ったって絶対無理であろう男にとてもよく似た小人が、標準語で(しかも敬語使って)話しているのだ。 「助けていただいたお礼に、あなたの願いを何でもひとつだけ叶えてさしあげ・・・」 もう、我慢できねぇ・・・!! 小人が言い終わらないうちに、新一は叫んだ。 「頼むから関西弁でしゃべってくれ!!!!!」 「・・・ほな、さいなら」 そう言うと小人は、何事もなかったかのように姿を消してしまった。 よろしければ感想をひとこと残していってくださいね。 古い作品でも大歓迎です。 |
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